LAI  YIYUN
 

オーシャンビューの教室で

起きてから…

nojuku SDGsキャンプ in KANOYA考察レポート

 

2021年12月中旬、鹿児島の大隅半島が珍しく寒い冬風が吹いた日に、nojukuメンバー11人で鹿屋市菅原地区の廃校ホテル「ユクサおおすみ海の学校」に訪れた。

 

nojuku:野に出て学ぶSDGs

nojukuは旅、地方創生に興味がある若者を集めて、現地に実際に体験し、SDGsと持続可能性が観光産業と地域活性化にどう生かすのを学ぶコミュニティ。

 

 

ユクサおおすみ海の学校

 

錦江湾を臨む「ユクサおおすみ海の学校」の前身は百年以上歴史がある菅原小学校。なんとなく生徒全員頭がいい響きがある名前だった。残念ながら、菅原小学校は日本中の多くの小学校と同じく少子化の影響で廃校になった。
2018年4月に「子供たちのために。子供たちだった、大人たcxひのために。」というコンセプトで「ユクサおおすみ海の学校」として再開校した。

今「ユクサおおすみ海の学校」は主に宿泊施設として、ホテルとキャンプ場を同時に経営しながら、飲食、アウトドアアクティビティなどお店も学校の一階に出店している。商業施設としてはもちろんだが、「ユクサおおすみ海の学校」には同時に菅原地区のコミュニティ作りの機能を持っている。一年一度に地域運動会を開催、休日はお年寄りのクロッケー場として使われているのも菅原地域を盛り上げる役割を発揮している。今回のSDGsキャンプも実は菅原地域づくり協議会に菅原校区活性化プラン「学びを核にした交流によるアンチエイジングなまちづくり」の一環で、実証モデルとしての体験型教育ツーリズムである。

 

つまり、菅原地域が望む地域外の方との関わりは「学校」という概念の延長線で、旅を大隅半島を楽しむだけではなく、更に旅人にかけがえのない体験を与えるようにツアーをデザインしている。

 

 

 

サツマイモではなくジャガイモの植え付け体験

 

このような体験型教育ツーリズムの中で、教育体験を与えた大事なイベントは二日目朝の農業体験である。最初は収穫体験だと予定していたが、さすがに寒い十二月の中では暖かい鹿児島でも収穫できるものがあまりなくて、来春に収穫する予定のジャガイモの植え付けを体験した。

 

農業に関して一切知識のない私たちに、町内会会長が種芋の切り方から菅原地域現在耕作放棄の現状まで親切に説明してくれた。他の地域と比べると、もともと菅原地域の兼業農家が多かった。昔の農業社会を考えると、一般的には専業農家が多い印象があるが、菅原地域は海辺にあるので、朝は船を出して魚捕り、戻ったら田んぼに行く生活をしていた方がほとんどだった。専業農家は4軒しかいなかったとのことで、菅原地域の耕作放棄が他の地域より早くなったというのは知らないけど、今耕地の7割は廃棄地になっている。主な原因はやはり農業従事者の高齢化である。休日に地域外の若者が手伝うことがあっても、平日の世話は町内の高齢者が担っている。

 

このような風景は菅原地域以外にも、日本全国の田舎には存在している。そういうことはおそらく日本に生活している皆さんは多少知っていることだと思う。私も大学で日本の農業に関する授業を履修したが、かつての耕作放棄地で実際に地域の人々から現状を聞き、そして同じ場所で「耕作」をするのはやはり印象が残り、ひたすら種芋を土に埋める時にもずっと私たちの世代は何ができるのかを考えていた、

 

更にジャガイモの収穫は四月なので、本人で収穫するために、大隅半島を再訪することにもなる。こうして季節の更新と共に、旅人を再度招くきっかけが自然と生じる。

 

 

ゆたかなバージョン

 

ツーリズムなので、もちろん体を動かす学び以外、人をリラックスさせる要素も盛り沢山。タイトルで書いたように、ユクサでの滞在体験は夢のような光景ばかり。ひとまず、小学校で泊まることがめったにない!ユクサの建物自体は小学校のままだけど、インテリアまで最大限もともとの様子を維持している。部屋の中に黒板があり、ラジオの放送システムもあって、まるでタイムマシーンに乗ったようだ。

 

その上、教室の窓はそもそも広くて高い。だからこそ、どの部屋からでも絶景のようなオーシャンビュー。そしてユクサは岬の上にあるため、前後とも海!部屋から見ると指宿の方向で、廊下の方は桜島が見える。

 

夜はキャンパーと一緒に焚火をしながら、星空を見る。海の方向を見たら、薄く鹿児島市内のひかりも見える。夜ご飯は地産の食材でバーベキュー、鹿児島の名物かんぱちでしゃぶしゃぶ。
景色、物産、こころもゆたかになれる。

 

 

海と山から、テーブルまで

 

この三日間のSDGsキャンプで何かを感じたかというと、個人的には、食材の産地と食卓の距離の近さに驚いた。

 

近年は食育とCO2排出減少の重視により、地産地消の概念がより広められたが、消費者としてこれだけ生産から消費までの距離が実感できたのは今回だけ。同じく教育での延長線で、本の中にだけ糧食問題の勉強をしたことがある若者に対し、このようなツアーを通じて考え始めるチャンスを与えるのはとても素晴らしいと思う。

 

釣り、収穫、料理などのアクティビティにより、食物の生産から、農業、漁業の現状、日本はなぜ今就農を推進しようと思うまで、勉強するというより「実感する」。今まで聞きなれた社会問題が本当に目の前にあるときには、そこでは大きな変化はないと思うが、「私は何ができるのかな」を考え始めるのは十分だと思う。

 

少なくとも、私は一応農業と糧食問題に関心のある大学生だが、実際に耕作放棄地を復活するために何かができるのを真剣に考えられたのはその時からだった。

 

1995年以降生まれた私たちの世代は、おそらく小さい頃から旅に慣れている人が多い。だから周りにも旅行する際に、「リラックス」以外の価値を同時に求める人は少なくない。違う場所で提供できる価値はもちろん違う、それは菅原地域だと海と山の狭間でもう一回学校で自然に学習できるのだろう。